助産学科学生

助産学科学生

有沢 恵美

富山県立総合衛生学院

助産学科

有沢 恵美

助産師を目指したきっかけは何ですか?

幼い頃に教えてもらった母の出産のエピソードを聞いたことがきっかけです。母の妊娠中、担当の助産師が母の不安に気づき、親身に話を聞き、丁寧な説明をしてくれたことで母は安心して出産を迎えることができました。そして、一人で分娩に臨んだ母に一晩中寄り添い、背中をさすったり、痛みを緩和する方法を指導したりして母を見守ってくれたそうです。母の分娩は少しトラブルがありましたが、助産師の迅速な対応により大事にならずに済み、元気に退院することができました。助産師が出産前から妊婦に寄り添い、信頼を得て、命の誕生という奇跡とも言える出産を、責任をもってサポートをすることなどに深い感銘を受け、助産師という仕事に就きたいと思うようになりました。

どんな助産師になりたいですか?

出産の経過やどのような出産をしたいかは一人一人異なるため、妊婦とその家族に寄り添ったケア、サポートができる助産師になりたいです。社会の変化や人々の価値観、ライフスタイルが多様化する中で、助産師の果たす役割がより重要になっていると思います。妊産褥婦はもちろん、妊娠を望む女性とその家族、産後の育児に悩む女性とその家族など対象が様々で、助産師は妊娠前、妊娠中、出産後までの長期にわたって関わることになります。そのため、私は正確かつ高度な知識や技術を身につけ、母子の状態を的確に判断し、対象に合わせた身体的・精神的なケアを提供できる助産師になりたいです。助産師になってからも、日々進歩する医学的な知識や技術を積極的に学ぶとともに、専門職として信頼されるよう努力し続けていきたいと考えています。

学生生活は楽しいですか?どんなことが楽しいですか?

助産学科の一年間は、講義や実習などであっという間に過ぎてしまいました。苦しかったこと、辛かったこともたくさんありましたが、自分の成長を感じられる充実した学生生活でした。分娩介助実習で担当した産婦から感謝の言葉をいただいた時、涙がこぼれそうになるほど嬉しかったです。また、13人の仲間たちと多くの学びを共有し、困難な事の解決に共に立ち向かってきました。仲間たちがいたからこそ乗り越えられた学生生活でもありました。

学校の勉強や実習はどうですか?

分娩介助実習では、産科病棟の指導者、学院の先生方の手厚いサポートの下、実践的な事柄を多く学ぶことができました。また、NICU実習、助産所実習、地域母子保健実習、病院での管理の視点など、多角的な学びを通して、自身の助産観を形成する多くの糧を得ることができました。これらは机上の学習だけでは決して知ることができないものばかりでした。また、一人の妊婦を継続して受け持たせていただけたことで、今まで断片的に見えていた妊娠期、産褥期、その後の育児までを繋がりのある状態で経験することができました。他にも、学内での学生によるプレゼンテーションやディスカッションにより新たな知識を得る機会もありました。様々な視点から物事を考える力、自らの考えを言語化する力、そして相手にわかりやすく思いや考えを伝える力などを身につけながら助産学の知識の深化を図り、自己成長に繋がる貴重な経験となりました。

学業以外で打ち込んでいることを教えてください。

体力づくりに励んでいます。どのような仕事においても体力は大切だと考えています。自分が病気になって休むと仲間たちに迷惑をかけてしまい、自分が万全に近い状態でなければ他の人のサポートをすることに支障があると思います。毎日15分程度のエクササイズを日課にして続けています。課題のレポートに行き詰った時にこのエクササイズを行うと気分転換になり、心身共にリラックスできます。これからも継続していきたいと思います。

これから看護職を目指す方へのメッセージをお願いします。

助産師は、女性とその家族に寄り添い、支え、新たな生命の誕生に立ち会える、本当に素敵な仕事だと感じています。私自身、助産学科に入学するまでに幾度となく辛い思いをし諦めかけたことがありましたが、「絶対に助産師になる!」という熱い気持ちを絶やさずに頑張り続けることができました。これから、看護職、助産師を目指す皆さん、自分の目標に向かって頑張ってください。心より皆さんを応援しています。いつか共に未来の医療を支える一員になりましょう!

現在の学校を選んだ理由等、学校のPR

学院の助産学科では、助産に関する様々な講義、演習、実習によって、実践的な技術を身につけることができます。入学して改めて実習環境が充実していることを体感しました。特に、富山県の周産期医療の拠点であり、多くの分娩を取り扱い、BFHの認定を受けている富山県立中央病院を中心に実習が行える環境は大きな魅力であると思います。さらに、経験豊富で、温かく熱意のある先生方から助産学を学ぶことができます。このような素晴らしい環境の下、充実した学生生活を送ることができたことを、本学院の最後の入学生として感謝しています。